イタリック体

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●アセンダー・エックスハイト・ディセンダー ともにペン幅5つ分
●ペン先角度:45°
●傾斜:5〜7°
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●特徴
カリグラフィーの基本と言っても過言ではないですね。
カリグラフィーの初めての文字として練習する場合が多いです。
(イタリックを初めにやらないところもあるみたいですよ)
縦に長い文字。「f」が一番長くて難しい〜!縦に長い分、傾斜を保つのが難しい。
飾り(フローリッシュ)がつけやすく、華やかに仕上がる。とっても読みやすい。
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アンシャル体
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●アセンダー:ペン幅1と1/2分
エックスハイト:ペン幅4つ分
ディセンダー:ペン幅1と1/2分
●ペン先角度:30°
●傾斜:なし(垂直) |
●特徴:
横に多少広がる。飾りが付けづらい。
O(オー)が一番難しい。かわいらしく、ポップな感じに仕上げたいときにはおすすめ。
傾斜がないので、イタリックの傾斜に慣れているとすごい違和感が・・・。
初めは「傾斜なし」に慣れるのが大変かも。
美夏は結構好きな書体です。
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ハーフアンシャル体
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●アセンダー:ペン幅3つ分
エックスハイト:ペン幅2つ分
ディセンダー:ペン幅3つ分
●ペン先角度:30°
●傾斜:なし(垂直) |
●特徴:
小文字のみです。
エックスハイトが狭いのでつぶれた感じになる。
縦に長い文字があるので練習用紙にたくさん書けないっ!
sなどは読みづらいパターン(ロングs)もあります。
ペン幅がせまいととっても書きづらいです。C-3までがいいところかな〜。
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ブラックレターゴシック体
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●アセンダー:ペン幅2つ分
エックスハイト:ペン幅4つ分
ディセンダー:ペン幅1と1/2分
●ペン先角度:45°
●傾斜:なし(垂直) |
●特徴:
格式高い感じに仕上がります。
字が密着しているので読みづらいけれど、その分、練習用紙にはたくさん書ける♪
(紙が真っ黒に見えるのでブラックゴシックというらしいです)
大文字は読みづらいものが多いかも。
←はGですが、初めて見る人はわかんないですよね・・・
文字幅、文字間をそろえるのが難しい〜っ。
美夏は傾斜がつかないよう注意しています。
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カッパープレート体

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★ハント・アーチストペン101というペン先と
オブリークホルダーという専用のペン軸となります。
ペン先が細いためペン幅いくつ分などの指定はありません。
*画像にマウスをあてるとホルダー全体が見られます。
●傾斜52°の場合、ガイドラインの幅はエックスハイト9mm〜5mmくらいと自由でOK。エックスハイトとアセンダーディセンダーは同じ幅。
●傾斜62°の場合はアセンダー2倍、ディセンダー1.5倍とする。 |
●特徴:
ペン先とホルダーが専用のため、慣れるのが大変。ペン先はとがっていて左右に割れるようになっており、筆圧で線の太さを調節します。
サラサラと書けるイメージですが、ゆっくり書きます。
傾斜を保つのが難しく、インクがすぐになくなるのが難点。ペン先にインクどめがないので、インクの量も難しい。
(ペン先の窓にインクが埋まっている状態がベスト。窓が開いてきたらインクが足りない合図。)
ペン先の右を意識して描く、紙を右上がりにして書く、ホルダーを立てすぎない、などコツをつかむとキレイに書けます。
上に向かって書くときに線を細く出すので、紙が引っかかりやすいです。
ペン先も細くて傷みやすい。
細い線で書き終わるのでフローリッシュは自由自在♪
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ローマンキャピタル体
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●エックスハイト:ペン幅7つ分
●ペン先角度:基本30°*注
●傾斜:なし(垂直)
*注:ペン先の角度は基本は
30°ですが、アルファベットによってはもっと角度を付けて(45°〜60°くらいで)書きます。
(N・V・X・Y・M・Wの書き始めなど) |
●特徴:
シンプルでとっても読みやすい書体。
エックスハイトだけで書きます。
シンプルなだけに、バランスをとるのが意外と難しいです。特に文字間はアルファベットの形によって広く見えたり狭く見えたりするので注意が必要。思っているより文字間は広めにとります。
文字の横幅は「O・Q」が高さと同じペン先7つ分。
「M・W」は7つより広め。
「C・D・G」は6つ分。
「 A・H・N・T・U・V・X・Y・Z」は5つ分。
「B・E・F・J・K・L・P・R・S」は3.5個分。
見えづらいですが、
左←の見本「ROMAN」はセリフ(書き初めと書き終わりに付ける小さな飾り)はないパターン。「CAPITALS」はセリフ付きです。
セリフはアルファベットによっていくつかパターンがあります。
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ファウンデーショナル体
(ローマンスモールレター体)

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●アセンダー:ペン幅3と1/2分
エックスハイト:ペン幅4と1/2分
ディセンダー:ペン幅3と1/2分
●ペン先角度:基本30°*注
●傾斜:なし(垂直)
*注:ペン先の角度は基本は
30°ですが、「v・w・x・y」などの書き始めは45°くらいにして書きます。 |
●特徴:
「O」が基本の丸みのある書体。
文字によってはアンシャル体と同じセリフが付きます。
書き終わりの跳ねる部分は細い線はちょっぴりで可。極端に細い線は出しません。
小文字のみの書体なので大文字にはローマンキャピタル体(セリフ付き)を使います。
ガイドラインは、ペン幅0.5個ぶんが半端につくため、作りづらいです。(下記参照) |
ラスティック体
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●エックスハイト:ペン幅7つ分
●ペン先角度:80°〜45°
●傾斜:なし(垂直) |
●特徴:
書きながらペン先の角度を変えていく、とても書きづらい書体。
縦のストロークは80°くらいで書き始めてだんだんペン先を寝かせて45°くらいで書き終わりになります。
この動きに慣れるまで大変。
大文字のみの書体で、EとF、UとVなどは似ているので読みづらいし、書くときにも違いを出すのが難しいです。 |
ルタンダ体
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●アセンダー:ペン幅2つ分
エックスハイト:ペン幅4つ分
ディセンダー:ペン幅2つ分
●ペン先角度:30°
●傾斜:なし(垂直) |
●特徴:
こちらも書きながらペン先の角度を変えていくとても書きづらい書体。
hやk縦のストロークは0°→30°→0°(水平)と変えていく。
他の文字も縦のストロークの書き始めや書き終わりの0°が難しいので、ペン先の角度を変えているうちにどうしても傾斜がつきやすくなってしまいます。(美夏だけ?)
ブラックゴシックのように角張った感じは少なく、多少丸みを持たせて書きます。
小文字同士をくっつけて描く「リガチャー」、ストロークを共有する「フューズドレター」、幅のせまいr:「ハーフアール」で文字スペースを調節します。 |
フラクチャー体
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●アセンダー:ペン幅2.5個分
エックスハイト:ペン幅5つ分
ディセンダー:ペン幅2.5個分
●ペン先角度:40°(*)
●傾斜:なし(垂直)
*テキストによっては傾斜45°で、書き方も多少違います。 |
●特徴:
ゴシック体と似ていますが、ゴシック体よりもカーブがありやわらかさがあります。
画数が多く、一画ずつペンを紙から放して書くようなイメージにすると、細い線が出てきれいに書けるようです。
「n」はイタリック体だと1画(一筆)で描きますが、フラクチャーの場合は5画となります。
大文字はとてもしなった線が多く、形がとらえづらいです。MやWは10画にもなります。
kなどのアセンダーの長い小文字のセリフはスプリットセリフと呼ばれるもので、下から左上方向にペン先の角を使って書きます。
ドイツでよく見られる書体だそうです。 |
ゴシサイズドイタリック体
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●アセンダー:ペン幅3個分
エックスハイト:ペン幅5つ分
ディセンダー:ペン幅3個分
●ペン先角度:45°
●傾斜:なし(垂直) |
●特徴:
その名のとおり、ゴシック体とイタリック体の混ざり合ったような書体。
イタリックよりもハネにするどさがあり、ハネの細い線はペン角を使って書き、少し内側に入ります。
傾斜がなく、ゴシック体のように詰めて書き、縦ラインの終わりに少しカーブが付くため、通常のイタリック体よりも形がとりやすい(ばらつきがごまかせる?)気がします。
アセンダーに伸びる小文字のセリフは、バリエーションがあります。
作品は行間を詰めて書くとカッコイイ! |
カロリンジャン体
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●アセンダー:ペン幅4つ分
エックスハイト:ペン幅3つ分
ディセンダー:ペン幅4つ分
●ペン先角度:30°
●傾斜:5° |
●特徴:
小文字のみの書体。
傾斜があって、そろえるのが結構難しい。
特に、傾斜と平行のラインがない文字(aやo)は傾いて見せるようにするのは苦手・・・
ハーフアンシャルと似ていますが、傾斜の有無以外に、アセンダーにつくセリフの形(書き方)が違います。 |
ヴァーサル体

テキストはこちらがおススメ!↓

【カリグラフィーブックス】ヴァーサル
ヴァーサルのみのテキスト。
書き順が詳細に載っているので独学も可能! |
●文字の高さ:ペン幅24個分
●ペン先角度:0°or 90°
●傾斜:なし(垂直)
↓洋書ですが、こちらにも写真付きでわかりやすいお手本あり!文字の形もかわいらしさもあり、数字も載っています。

Calligraphy Illimination
Janet Mehigan & Mary Noble 著
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●特徴:
ペン幅の細いものを使います。
たとえばミッチェル・ラウンドハンド の4番(0.75mm)だと文字は18mmの高さとなります。
縦ラインと、上から下への斜めのラインは0°で、ペン幅3つ分となり太くなります。(3回に分けて書きます)
横ラインは90°にしてペン幅1つ分。
セリフはペン先を立てて最も細い線を出します。
文字間をそろえるのが難しいです。←の見本も揃ってませんね(笑)
形はローマンキャピタル体を基本としますが、フリーハンドで丸っこく書いたり、一文字ずつ傾けたり、ベースラインを上下させて書く方も多いです。
いろんなお手本を見比べて、自分の好きなスタイルを見つけてみて!
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アイリッシュマジャスキュル体
(アイリッシュハーフアンシャル体)
(インシュラーハーフアンシャル体)

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●アセンダー:ペン幅1と1/2分
エックスハイト:ペン幅4つ分
ディセンダー:ペン幅1と1/2分
●ペン先角度:0〜20°
●傾斜:なし(垂直)
美夏はこの本↓を基本にしながら、実際の写本も参考に勉強しています。
書体ハンドブック
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●特徴:
アイルランドで使われるようになった書体。
写本『ケルズの書 』で使われていることで有名です。
実際の写本をみると、文字同士をくっつけるリガチャーがよくつかわれています。
セリフは三角形状のものと、eやgの横に伸びた投げ槍状のものが特徴。
縦ラインは太く、書き終わりは少し右に引いて上に戻り、どっしりとした形になります。 |